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zoom RSS 若桜線、覆水は盆に帰らない(妄想編)

<<   作成日時 : 2009/05/08 23:34   >>

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結局上下分離方式で生き延びることになった若桜線ですが、若桜線の計画は、大元を辿れば俗に改正鉄道敷設法と呼ばれる法律の別表にある

鳥取県郡家ヨリ若桜ヲ経テ兵庫県八鹿附近ニ至ル鉄道

の鳥取県内部分に当たります。

しかし、このルートでは福知山−鳥取間の唯一の市だった豊岡市に加えて観光地たる城崎を通らない上に、山越えのルートになるので勾配やトンネルを避けると距離の短縮効果も限定されてしまうため、関西−鳥取間の優等列車がさほど移らず、結果として運命はさほど変わらなかったかもしれません。また、地図を見ても今一つどこを通す予定だったのか分かりにくいんですよね。八鹿付近で山陰道と山陰本線は別れますが、山陰道(R9)に沿ってしまうと岩美に抜けてしまいます。若桜に抜ける最短距離は氷の山を南に迂回した戸倉峠を抜けるルートだと思いますから、短絡線になるかどうかも妖しいかもしれないし、勾配は現山陰本線と比べても急勾配の連続は避けられないでしょう。この付近を通るR9からして一桁国道唯一のループ線があるくらいですし。

しかし、調べてみるものですね。国会会議録を検索していると、若桜から別の鉄道敷設の請願が出ていたことが分かりました。もちろん、全く具体化することなく消えている話です。若桜から兵庫県宍粟郡山崎町を経て、姫新線の播磨新宮を結ぶ鉄道の請願が昭和27年6月11日の衆議院運輸委員会43号で審議されていました。

主目的は林業の貨物輸送のようですが、この区間は国道29号線に沿ったルートで、姫路から鳥取に至るルートとして、佐用経由と並んでメインルートとなっています。日交特急バスも佐用経由と山崎経由の2系統が存在しており、鳥取−姫路間の道のりもさほど変わりません。実際、中国縦貫道を走ると、山崎インター、佐用インター共に行き先として鳥取という表示があります。

佐用インターを通るルートは鉄道でも智頭線として建設が始まった現智頭急行です。但し智頭急行は佐用−姫路間で上郡を経由するので10kmほど遠回りをしています。元々山陰・山陽連絡線の時代からこのルートを通るとされていました。何より参勤交代ルートでもあった因幡街道に沿ったルートですから、江戸時代からのメインルートだったわけですし。

一方、若桜街道に沿うことになる若桜経由のルートは、昭和28年7月29日の衆議院運輸委員会28号で政府委員から回答があり、昭和9年に国鉄が調査し、建設費は約35億円と見込んでいた事と、戸倉峠に長大トンネルを掘る必要があるなど難工事が見込まれるという回答がありました。てことは戦前から構想はあったんですね。戸倉峠がここに出てくるということは、なおのこと八鹿−若桜間のルートはどこを通す予定だったのかよく分かりません。

もっとも、智頭線だって志度坂峠に長大トンネルを掘ってますが。

結局、改正鉄道敷設法に載せられることなく消え去って、昭和37年3月に智頭線が工事線として採択され、昭和41年6月から工事着手されることになりました。後に工事が中断され陰陽連絡の為に3セクで工事再開されることになります。

ここで大逆転で智頭線が若桜−播磨新宮線に取って代わられていれば、大阪−鳥取間はやはり福知山線経由よりも大幅に短い200km程度で結ばれます。従って、こちらがメインルートになると想定され、若桜線は一躍幹線として生き残ることになったかもしれません。ただし、平成になる頃には地元補助による高規格化は必須でしょう。

この場合、鳥取−岡山−広島間輸送を担うルートは今も因備・津山線のままであり、急行「砂丘」を格上げした特急「いなば」はこっちを津山経由で走っていることでしょうけれど、キハ187系を入れても鳥取−岡山2時間を切るのは難しく、こちらは苦戦するような気がします。

ま、どう考えても既に改正鉄道敷設法に載っている智頭線を逆転する可能性があったとは思えませんが、若桜から八鹿に抜ける線よりは役に立ちそうに思えますし、若桜線の廃止も無かったでしょうね。因美線の物見峠越え区間も都市間輸送ルートとして安泰です。

ちなみに、上郡に迂回している智頭線経由よりも短絡できる可能性は高いですし。この場合因美線の智頭以南も安泰でしょうし、若桜線は今もJRに残ったままだったはずです。さらに兵庫県が実施した姫新線姫路口の高速化も一緒に出来てしまえていたわけです。

こっちを格上げしなかったのは、余りに先見の明が無さ過ぎですね。(笑)

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