レースとレールと、車に乗って

アクセスカウンタ

zoom RSS 4月1日ではないけど、山陰線第2次高速化を妄想する

<<   作成日時 : 2012/03/11 11:43   >>

トラックバック 0 / コメント 0

雪が降っていて出かけるのも億劫なので、日本海新聞に乗った冷蔵庫の妄想記事に触発されて、山陰線鳥取−米子の第2次高速化を妄想してみた。

真っ先に考えるのは、900psのキハ187を120km/hで走らせているもったいない状態からの脱却で、最高速度130km/hへの向上でしょう。淀江−伯耆大山間のS字カーブと、松崎−青谷間を除けば多くの区間で130km/h走行は可能だと思われ、3分くらいは短縮できるかもしれない。しかし、それでは第2次と銘打って事業化するには効果が小さすぎだし、それ以上を望むと、高速新線くらいは必要になって費用がいきなり膨大になる。

路盤をさらに強固にして、信号設備等を大規模に改良して、小さい踏切は廃止するか、鳴動時間を延ばしたりして140〜160km/h運転をするにしても、鳥取−米子で50分を切るような運転は難しい。この区間の曲線半径のデータは持ってないので推測にしかならないけど。それでも工事費は膨大になるはず。

目立つ効果のある高速化をやるには費用が膨大になるから、単なる県内高速化ではない別の名目が必要になってくる。名目は、大阪−山陰の利便性向上以外に大金をつぎ込むことに対する(少なくとも県内の)合意が得られるとは思えない。現状、新大阪−米子は岡山で乗換えても3時間がやっとなので、大阪−米子を直通で3時間というのが一つの目安になる。

スーパーはくとの大阪−鳥取が標準で2時間25分くらい、鳥取−米子が1時間だから、30分短縮すれば大阪−米子が3時間を切ることになる。これなら、大阪−山陰の特急を今の2系統から1系統に集約できるし、鳥取−出雲相互間の都市間輸送の利便性向上にもなる。また、乗換えがなくなることで「やくも」が背負っているハンデも克服できるし、何より新大阪や新神戸ではなく大阪駅や三宮発着になるから、バスに対して今よりましな競争ができる。

しかし、鳥取−米子間130km/h化で3分想定ではまだ残り27分もある。これを単純な線路の高規格化だけで実現するのは難しいだろうから高速新線が欲しい。その候補は、山陰線は浜村−松崎に加えて因美線の津ノ井−智頭になるだろうか。しかし、現時点で両者(浜村−倉吉の所要時間と鳥取−智頭の所要時間)を足して46分くらいかかっているのだけど、これを27分短縮して19分にするのはいくらなんでも無理というものだろう。最高速160km/hにしても難しいかもしれない。とりあえず高速新線は両方合わせて36km以上40km未満というあたり。非電化単線としても1500億円は下るまい。平均140km/hで走れれば22,3分くらいか。まだ数分足りない。

他に可能性があるのは、かつて智頭急行高速化で一応は検討はされている160km/h運転だけど、この時の想定は電化160km/hで、現実の非電化130km/hと比較しても4分しか差が無く、130km/hでの381系と2000系DCとの比較でも1分強の差があったことを考えると、せいぜい2分程度か。当時と違って900ps以上が狙えるので381系並には走れるとしましょう。これで4分。ただし、当時の高速化用の投資額想定は

130km/h 非電化 16億円
130km/h 電化 68億円
160km/h 電化 116億円

なので、160km/h非電化だと54億円ほど追加投資が必要になる単純計算になる。ま、高速新線の建設費に比べれば小さいけど。いずれにせよ、智頭急行は気動車には厳しい勾配の多い路線なので過大な期待は禁物。56.1km中の勾配はこんな感じだし。

10‰<α≦15‰:3.2km
15‰<α≦20‰:23.2km
20‰<α :1.1km

となっていて、10‰以上の勾配区間が約半分を占めているわけで。とりあえず、これらを全部やれば、大阪−米子をのぞみ+やくもよりはカロウジテ早くできるかもしれない。

次の問題は輸送力。はくととやくもを統合するとなると少なくとも1時間ごとに走らせることにはなるけど、智頭急行は現状で最大6連だから輸送力増強には増発しかなく、と言って、6往復走っているいなばを無視するわけにはいかない。幸か不幸か所要時間が伯備線と同等なので、京都以東からの客は従来通り岡山経由に誘導するという手もあるが、それをやるにはそれなりの本数の特急を伯備線に残すことが求められる。米子・松江・出雲−山陽・四国・九州用にいなば並の本数は必要だと思うけど。

実際に必要な輸送力を考えると、今現在のはくととやくもの乗車人数の合計は片道約3000人。やくもの対関西方面以外の客を差し引く必要はあるけど、こういうプロジェクトをやるからには輸送量の増加を求めていることになるわけで、最低3000人は考えておく必要があるだろう。平均乗車率70%として約4300人。現在のHOT7000系6連の定員は308人前後なので、14往復になり、やくもと同じ15往復でちょうどいい計算にはなる。余裕は全然無いけど。

京都−出雲市間を走らせると4時間半はかかるから、こまちを参考にすると13編成くらいは必要か。1両2億円として160億円くらい。総額で2000億円くらいのビッグプロジェクトになってしまう。対バスを考えると平均客単価が5000円を大きく越えることはあるまい。となると粗利を半分弱の2000円/人、6000(3000×2)人/日として、利益を全額償還につぎ込んでも45年以上かかる計算。この間に車両は1回は総取り替えが必要だし、施設の維持更新だって必要になるから、実際はもっと厳しい。

しかも、智頭急行内をいなばと合わせて20往復以上の特急を走らせられるか?とか、京都−姫路に1時間に1本以上特急を走らせられるか?とか、上郡以北ほぼ単線で列車交換のロスがどの程度になるか?とかいう不確定要素もあるし。

元より、これだけの費用を鳥取・島根県だけで負担できるわけもなく、鳥取からでせいぜい20分くらいの時間短縮、米子以西からは関西へ乗換えがなくなることと大阪駅発着になることくらいしかメリットがないわけで、国に必要性を訴えるにも弱すぎる。どう考えても妄想の域を出ないよなぁ。しかも、鳥取県と島根県の出雲国部分だけの人口は100万人を辛うじて越える程度しかないわけで。


国が巨額の費用を負担すればいいという考え方はあろうけど、山陰線・因美線の高速化に数千億円の費用投入が可能になるということは、国の方針として在来線改良(というか付け替え)を行うことを決めたということになる。この場合、改良を求める声は整備新幹線とは無縁で、かつ、在来線特急がそれなりに走っている地方の多くからから上がるはず。

根室本線、石北本線、羽越本線、中央東線、中央西線、紀勢本線、四国全線、日豊本線、高山本線、山形・秋田新幹線あたりが確実に競争相手になるだろう。いや、同じ山陰でも話だけはJR西日本の口から出たこともある伯備線の根雨−新見間の短絡新線との競争になるはず。こっちはまともに時間短縮の効果がある話だし。それらとの予算の奪い合いになるわけで、目立つ効果が小さいと国の予算を付ける対象にもなるまい。県内主要都市間連絡なら、リニアアクセスも絡めた飯田線の大規模改良だって候補になってくるだろう。磐越西線・東線とか、山田線、釜石線、島根県内山陰線だって手を上げるだろうから、さらに競争は熾烈になるはず。既に120km/h運転+車体傾斜までは実現している鳥取県内の優先度が高いとは思えないわけで。

総額数兆円の整備新幹線すらグダグダになっているのを差し置いて、国が無制限に予算を在来線改良に使うことを決めるという未来でも想定しないことには、国に頼る部分を極小化して、自県での事業になるだろうけど、そうなると効果はしれているわけで。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
4月1日ではないけど、山陰線第2次高速化を妄想する レースとレールと、車に乗って/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる