マイクロ版のプロ機なるものを考えてみる

この記事が発端で、フォーサーズ用レンズの開発中止とか、いや、今はマイクロに注力しているから開発を止めているだけだとか。そんな方向で騒ぎになっていますが、14-54mmIIのハイスピードイメージャAF対応以外に過去3年くらい新しいレンズが発売どころか開発の発表すらされていないのは歴然とした事実なわけです。今後は単焦点レンズも開発していくと言ったのもそれほど古い話ではありません。100mmマクロがロードマップから消えたのも事実です。

誤報だろうと何だろうと、それを信じさせるだけの背景はオリンパス自身が作っているのです。一方で、マイクロに注力と言ったところで、少なくともSUPER HIGH GRADEレンズ相当のレンズはロードマップには無い。一方でSTANDARD相当のレンズはおおむねマイクロでも出揃った。では「今は」注力しているマイクロフォーサーズ用のレンズとやらは何物なのよ。という話になります。HIGH GRADE相当の8mm魚眼とかマクロはロードマップにあるから、HIGH GRADE相当のマイクロフォーサーズレンズの開発を進めているのか?と言いたいけど、現状のロードマップではそれは2011年までにそんなのは存在しない。

というレンズの状況を頭の片隅に置いてから、プロ仕様のマイクロ機に求められる要素は何かを考えてみる。以前のインタビューでもあったけれど、フォーサーズとマイクロフォーサーズはフランジバックの長さと位相差AF+光学ファインダーの有無だけが違うと言って差し支えない。よってマイクロ版のプロ機と言っても既存のE-Pxとの違いはさほど無く

1) フォーサーズの既存のSUPER HIGH GRADEレンズでの高速(C-)AF
2) 防塵防滴構造
3) E-5並の撮影枚数(BLM-5が使えること)
4) (個人的にはどうでもいい要素だが)でかいレンズとバランスの取れる図体
5) (個人的にはどっちでもいいが)OVFユーザーを納得させるだけのファインダー
6) かっこいい外見

あたりになろうか。現時点においてマイクロフォーサーズレンズに防塵防滴仕様のものは存在しないし、開放F値の小さい大口径レンズもろくにないので、少なくとも既存のHIGH GRADE、SUPER HIGH GRADEレンズが位相差AFで使えるようになることが前提になるはずです。これが出来ればOVFもまあなんとかなるでしょう。マイクロ状態の防塵防滴化やBLM-5使用による図体の大型化はLUMIX GH2に毛の生えた程度ならば許容してもらえるだろう。

という辺りの解決策として、モジュール式はありだと思う。E-5の図体はE-P2がすっぽり入るくらいの大きさはあるので、正面から見たら一体構造の箱型モジュールを作って、後ろからマイクロ機をはめ込むような構造にすれば、モジュールとマイクロ機本体との隙間の処理や信号・電源等のやり取りのために必要な接続端子部の防塵防滴化にもそれなりに便利にはなるだろう。ベースになるマイクロ機外観でもモジュールとの接続端子が目立たなく出来るだろうし。大きいものを小さくして使うのは無理だけど、小さいものを大きくして使うことは可能なのだから、あとは、その機構とつぎはぎを見せない外観をいかに作るのかという辺りに収束はすると思うのだ。

しかし、現時点においては何にも公式な話としては出てきていない(モジュール式にしてもそういう特許が出ている以上の話は無い)訳です。マイクロに注力するとはE-P1発売時から言い続けていますが、パナソニックと比較してもオリンパスの製品ラインナップや性能が勝っているとは私には思えない。もちろん、ボディ内蔵手ぶれ補正で既存のフォーサーズレンズはおろかアダプタ経由の他マウントレンズでも手ぶれ補正が効くとか、マウントアダプター使用時にハイスピードイメージャ(コントラスト)AF非対応レンズでも遅いとは言えAFが効くとかいうLUMIX Gシリーズには無いE-PENシリーズの利点は認めていますが。



「やっていない」と「やっているけど言わない」というのは、内部では違うと思っていても、外部からの見え方は全く同じです。仮にフォーサーズをマイクロフォーサーズ+モジュール化する方針だとしても、そうではなく純粋に防塵妨滴大口径レンズとのセットでプロ用のマイクロ専用機を出すにしても、全く別の方式でSHG、HGクラスのレンズでの高速AFとOVFを実現させるにしても、それが正式に表に出てこなければ外部の人間には方針なんか分かりようがありません。

モジュール化またはマイクロ専用プロ機が製品化出来るだけの技術がまだ無く、マイクロでやったようなモックアップすら出せる状態に無いのならば、少なくともマイナーチェンジでも何でもフォーサーズを続けるという意思が外にみえるような製品は必要でしょう。AF性能や連写性能や高感度性能等、既存のフォーサーズ機がカメラとしての基本的な部分で他社と比較して勝っていると言えない状態なのだから、改良の余地が無いわけがないのです。技術はいいのに経営陣やマーケティングが云々なんてのも見ますが、技術的にも同時期の他社機を凌駕していると言えるだけのカメラってあったか?いい勝負はできそうというレベルにはあったとは思うけど。

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