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zoom RSS そもそもストロー現象って何?

<<   作成日時 : 2009/07/17 17:54   >>

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新幹線でも高速道路でもこの手の事業に対する反対論で出てくるのが、ストロー現象でかえって衰退云々というやつです。今は中央リニアの件で諏訪を批判するのによく見ます。

しかし、こんなの地方の側からみたら迷惑千万な話だし、ストロー効果をまるで無視した誘致活動というものがあったら見てみたいものだけど。だいたいから、ストローによって地域の衰退云々言う以前の問題として、ストローになりうる高速交通網に恵まれていない地域で経済的に発展しているといえる地域がどれだけあるのか。

未だ多くの区間が単線非電化の山陰本線に対して、山陽本線は既に複線電化されて久しく、ついでに山陽新幹線も全通から30年以上たち、中国縦貫道は中国地方の南側の山陽寄りを通っているのに加えて、山陽自動車道も全通しました。山陰道って虫食いにすらなってません。これだけ圧倒的な数のストローが出来ているのだから、岡山も広島も、鳥取や松江より衰退してしまったのか?

東北本線、東北新幹線に東北道が通っている岩手県の内陸部と何も無い三陸を比較して、どちらが発展していると言えるのか。

東海道新幹線が通っている東海地方には、名古屋以外にも静岡、浜松と2つも政令指定都市が出来ました。北陸新幹線予定路線上の政令指定都市は今だに一つもありません。平成の大合併前から静岡や浜松は金沢や富山より規模の大きい都市だったし。東海道新幹線開業から40年以上、東海地方と北陸地方の格差は広がったのでしょうか、狭まった乃至は北陸地方の方が発展しているのでしょうか。

都市間交通の軸から外れた地域が、そのまま発展から取り残された事例なんていくらでも挙げられますけど、その反対なんて私はほとんど知らない。


その反対に既存のストローを潰して欲しいなんていう請願をみたことがないのはどうした訳でしょうか。一例を挙げましょう。

新潟県中越地震で上越新幹線や関越自動車道が不通になった時、ストロー現象で衰退の一途を辿っていたはずの新潟県にとっては、ストローが断ち切れることによって経済再興の絶好の機会だったはずです。しかるに、新潟経済の復興のために新幹線の復旧に反対する運動が新潟県から起こったという話を聞いたことがありません。絶好の機会だから上越新幹線や関越自動車道を潰すべきだなんて言ったら袋だたきにされただろうという想像はつきますが。

同様に、阪神淡路大震災で山陽新幹線や高速道路が不通になった時も、岡山以西から大阪や東京に吸い取られるストロー(山陽新幹線)の復興反対を聞いたことがありません。

既存新幹線で起こっているはずのストロー現象を改善する機会を放棄して、重要なインフラだとして修理しているのに、整備新幹線沿線に対して新幹線を作るとストロー現象で地域が衰退すると言われて、いったい誰が納得するのでしょうか。


ストローの事例として、東海道新幹線の開業で大阪の地盤沈下が促進されたという論を見かけますが、そもそも広域地域の拠点だった地域がもはや拠点として必要とされなくなったという事例に過ぎないのであって、拠点にすらなっていない地域にあてはめるのはおかしいでしょう。西日本にとって大阪は遠い東京の代替品以上の意義があったのでしょうか。大阪は西日本に対して東京の代替品として以上の価値を示したことがあったでしょうか。


ストロー効果云々言うのならば、
同じ長野県でも、長野と松本はこの10年でどの程度差が生じたのか。
同じ岩手県でも、一関と宮古の格差は狭まったのか広がったのか
同じ宮城県でも、白石と角館は?古川と石巻は?
同じ新潟県でも、燕市と糸魚川市は?

そもそも、「鉄道忌避伝説」の多くは、幹線鉄道が通らなかったために通った町より衰退してしまった町で多く見られます。明治の在来線は平成の新幹線以上に巨大なストローだったはずですが。


確かに新幹線を作っても、発展に結びつけられなかった事例はあるでしょう。でもそれが新幹線を無用だという理由にはならない。安中榛名駅の例を出すのなら、燕三条駅についても考察しないとフェアではありませんし、北上市の事例はもっと取り上げられてもいいはずです。そもそも、「駅前」だけを見て地域が衰退云々言うのはおかしな話で、駅前など地域のある一部分にしか過ぎませんし、別に駅前がご立派な街でなければならない必然性などありません。それが長距離移動用のターミナルならばなおさらです。

というより、「地方は新幹線が出来れば地域が発展すると思っている」と批判する一方で、なぜか「ストロー現象で衰退する」のは所与の前提して論じているのですから、矛盾もいいところです。

駅前云々言うのならば、広島、熊本、金沢etc、そこに駅が出来て100年たっても駅が街外れとされる都市なんていくらでもあります。駅の求心力は何もしなければその程度のものなのです。では山陽、鹿児島、北陸各本線は不要だったのでしょうか。反対に、東北本線を市街地中心部まで近づけた仙台が東北の中心としての地位を固め、新潟に差を付け、広島に迫る規模まで発展したのは、むしろ東北新幹線開業後でしょう。


ていうか、地域の発展を必要性の判断基準にするのなら、ストロー効果で衰退したとか言われる大阪や名古屋を抱える東海道新幹線こそ一番不要な存在であり、とっとと廃止すべきでしょう。新幹線そのものの廃止は他の地方にとって迷惑ですから、名古屋駅と新大阪駅を廃止すればいい。

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