コンパクトカーの保有費用

twitterで、どうも山梨県の公共交通の議論の中で、自動車は保有するだけで73万円かかるとかいう話があったらしく、これを元に、また吹き上がっている人がいるみたい。

しかし、公共交通と比べるべき自動車は、本当に「足」なわけで、そんな御大層な車を持つのでなければ、そんな金がかかるわけがない。足にさえなればいいのなら、軽自動車やコンパクトカーのベーシックグレードで問題はない。それ以上の性能、車体の大きさ等は付加価値であって、公共交通による移動費用との比較に含めるのは適切ではない。では、現実にいくらかかるのか。

色々な意味で費用を見やすいトヨタ・ヴィッツの場合で計算してみる。

とは言え、エンジンは1.3リッター欲しいし、オーディオとETCくらいはつけたい。ナビは今時ならスマホで代替可能だろうとして付けない。

この場合、ヴィッツ1.3Fの本体価格は1,519,560円+消費税8%、自動車取得税は減税が効くので29,600円で総額は1,670,720円になる。まあ、ヴィッツを定価で買う人は滅多にいないだろうから、10万円は引いて1,570,720円と考えてもほぼ包絡できるだろう。
さて、自動車は一回買って終わりではないので、当然乗換がある。で、ヴィッツを乗り継ぐとして、トヨタのサイトでのメーカー下取り標準額は

2012年5月(5年落ち)で48万円
2010年4月(7年落ち)で7万円

普通に考えれば11年乗れるだろう。この場合の下取りは0円として、5年ごとの乗換と11年ごとの乗換で計算してみる。
自動車の購入額は結局、
5年ごと乗換:1,090,720円 = 218,144円/年
10年ごと乗換:1,570,720円 = 142,792円/年

自動車税は1.3Lの場合は34,500円が毎年かかる。
自動車重量税は1t未満の車なので、年額15,000円だけど減税対象なので初年度11,200円
自賠責保険料は36か月契約で35,950円、24か月契約で25,830円。自賠責は5年乗る場合の平均額は12,356円/年、11年乗る場合の平均額は12,661円/年

ここまでが法定費用。これに維持費がかかるわけだが、トヨタの場合はメンテナンスパックがあるのでこれを使う。
車検まであるものを使い、手放す時だけ車検無しのものを使う。

36か月プラン:89,640円 = 29,880円/年
24か月プラン:73,980円 = 24,660円/年
18か月プラン:22,680円 = 11,340円/年

5年乗る場合は、36か月+18か月なので、平均22,464円/年
11年乗る場合は、36か月+24か月×3回+18か月なので、平均30,387円/年

以上を全部足すと

5年乗る場合:302,464円/年
11年乗る場合:235,340円/年

にしかならない。これに任意保険料とタイヤ交換費用が加わることになる。任意保険は会社等によっても違うけど、自分の車の保険料を考えれば、ヴィッツクラスだと4万円/年程度。ヴィッツクラスのタイヤの値段はしれているので、冬タイヤを考慮しても、平均して2万円/年かそこら。

繰り返すけど、何のこだわりもなく「足」として使い倒すなら、今時の日本車は11年乗ることは事故でも起こさない限り問題ないので、年額の保有費用はせいぜい30万円で、73万円の半分以下でしかない。
これが安いとは言わんけど、地方で公共交通の待ち時間や駅・停留所と自宅や目的地の位置関係による徒歩、さらには複数人で乗る場合の運賃なども考えると、別段高いとは思わない。

燃費を考えれば、140[円/L]/15[km/L]として、ガソリン代単価は9.3円/km。
年間走行距離5000kmとしても車両保有費用は60円/kmで、km辺り単価は70円/km程度。JRの運賃よりは高いけど、バスや地方私鉄を乗り継ぐ必要があれば単価はさほど変わらず、利便性は段違い。これがそんなに「高い」と強調するほどのものか。むろん、もっと距離を乗るのなら単価はさらに安くなり、1万km/年走るのなら39円/kmまで下がる。

これを高いというなら、アルトやミラといった軽自動車の低価格車があるし、軽自動車の中古にするという方法もあるし。

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